おえかきミュージアムでは、スタッフが交代で「おえかき」をしてミュージアムをご案内しています。

今回紹介するのは空想生物学に展示している「キングシーサー」です。

キングシーサー.jpg

キングシーサー/ゴジラ対メカゴジラ(1974)ほか ©TOHO CO.,LTD.

「キングシーサー」は、1974年、ゴジラ誕生20周年記念映画の『ゴジラ対メカゴジラ』に登場します。
モフモフとした毛並みが一見可愛らしい怪獣です。

劇中では、古代琉球アズミ王族の守護神として、「琉球に危機が訪れる時、眠りから覚める」と言い伝えられています。
ブラックホール第3惑星人という宇宙人が地球を征服しようと作り上げた「メカゴジラ」が現れ、沖縄に危機迫るその時、言い伝えの通り目覚めたキングシーサーはメカゴジラに立ち向かっていきます。両目をプリズム化して敵の光線を吸収し、逆照射して反撃し、時に頭突きで攻撃をします。

展示しているのは空想アトリエ内「空想生物学/怪獣を生み出す発想はどこから?」のコーナー。
同コーナーでは、怪獣を生み出す発想の由来になったものや、怪獣の模型とともに、モチーフとなった生物のグラフィックや標本なども展示しています。

「キングシーサー」は、名前にシーサーとつくように、沖縄で魔除けなどの役割で飾られる、シーサーから発想を受けてデザインされています。

シーサー2.jpgシーサー1.jpg
シーサーは獅子(ライオン)のことで、中国の唐獅子に由来します。狛犬の(主に右側に置かれる)獅子と同じ起源を持っています。中国にも日本にもいないライオンが、唐獅子として魔除けのシンボルになったのは興味深いですね。また、「空想生物学」には狛犬から発想された怪獣も展示しています。

空想アトリエ内の「特撮寓話学」というコーナーでは、世界各地に伝わる神話や伝説が、特撮作品や怪獣の創作に影響を与えていることを紹介しています。こちらも併せてご覧いただくと、より一層楽しんでいただけると思います。神話や伝説、モンスターやドラゴン、世界の妖怪などの本も配していますので是非、ご覧ください。

スタッフ佐藤がご案内しました。
次回をお楽しみに。