2020.10.15
おえかきミュージアムその20「轟天号」
おえかきミュージアムでは、スタッフが交代で「おえかき」をしてミュージアムのご案内をしています。
今回紹介するのは空想機械学に展示されている「轟天号」です。
轟天号/海底軍艦(1963)©TOHO CO.,LTD.
「轟天号」は、1963年公開の映画『海底軍艦』に登場する万能戦艦です。
戦艦「轟天号」は海上を航行し、海中を潜航するのみならず、飛行も、地中を進むこともできる夢の戦艦です。
戦艦と潜水艦を合わせたような形状と船首の巨大なドリルが特徴で、武装として物体を凍結させる光線を放つ冷線砲や電子砲、魚雷などを搭載しています。
劇中では、古代に地殻変動により海底に沈んだ大帝国「ムウ帝国」が、かつての力を取り戻そうと、再び科学技術を駆使し、世界征服を企み、全世界に攻撃を仕掛けます。
そこで、轟天号が世界の期待を一身に背負って、世界平和のために戦います。
「轟天号」が展示されているのは、空想アトリエの「空想機械学/空想の世界で深海に挑む」のコーナーです。
1万メートルを超える深海へ到達することは、月に行くよりも困難なことといわれます。
深海の謎、到達する難しさは未知の世界への憧れとなり、想像が膨らみます。
「轟天」の名を冠する戦艦は、東宝特撮映画に複数登場します。
1970年代には、アメリカのSF映画や日本の宇宙戦艦アニメの大ヒットを背景に轟天も「宇宙防衛艦・轟天」となります。
2004年には映画『ゴジラFINAL WARS』でゴジラと対決、共闘を果たすなど、轟天はいつの時代も未知や困難に向かって突き進む存在でした。
同コーナーには、特撮作品に登場する空想世界の艦船やグラフィックを展示しています。
書架には船の百科事典をはじめ、艦船の写真集や艦船模型の作り方の本などがあります。
「空想生物学」のコーナーには深海生物の図鑑もあります。
どうぞ、本も手に取ってご覧ください。
今回の「おえかき」は、スタッフの堀井がご案内しました。
次回をお楽しみに。