おえかきミュージアムでは、スタッフが交代で「おえかき」をしてミュージアムをご案内しています。

今回紹介するのは空想生物学に展示している「ゴジラVSデストロイア」頭部骨格模型(複製)です。

骨格模型.jpg©TOHO CO.,LTD.


この模型は、「ゴジラ」を特撮の視点で解剖してみたら?というテーマで展示をしており、1995年公開の映画『ゴジラVSデストロイア』のクライマックス、ゴジラがメルトダウン(溶解)するシーンで使用された骨格の複製です。ワックス製の皮膚を作り、熱で溶かして撮影を行いました。撮影はコマ撮りで行われ、部分的にCGが使用されています。

溶ける様子を表現するという特殊技術は新しいものでなく、1954年公開『ゴジラ』では、高圧電線が通る鉄塔をゴジラが口から吐く熱線で溶かす場面でも用いられています。
鉄塔を溶けやすい素材(飴、ロウ、鉛など、素材については諸説あり)で作成し、熱を加え溶かして撮影された映像は、鉄塔がぐにゃりと溶けて曲がり、ゴジラの熱線の恐ろしさを表現しています。

また、須賀川特撮アーカイブセンターで上映中の『巨神兵が東京に現われるまで ミニチュアで見る昭和平成の技』では、熱戦がビルを溶かす表現を試行錯誤する様子が描かれています。

当ミュージアムで上映している特別映像『~夢の挑戦 ゴジラ須賀川に現る~』内でも、メーサー車の砲台をスチロールで作成し、熱で溶かして融解する様子を表現しています。ミュージアムにお越しの際にはぜひ、こちらもご覧ください。

ミュージアムの書架には、特殊技術を詳しく解説している本や、撮影の裏話など、作り手側から見た特撮の世界を知ることができる本も多数配架しています。展示と併せてご覧いただき、お楽しみください。

スタッフ佐藤がご案内しました。
次回をお楽しみに。