おえかきミュージアムでは、スタッフが交代で「おえかき」をしてミュージアムのご案内をしています。

今回紹介するのは空想機械学に展示されている「万能戦艦マイティジャック号」です。

マイティジャック号 イラスト

                        マイティジャック号 / マイティジャック(1968) ©円谷プロ

 

 1968年(昭和43年)4月から、円谷プロダクション「マイティジャック号」をスタートさせました。

 コンセプトは「サンダーバード」のメカニック特撮+「007」のスパイアクション。怪獣や宇宙人は登場せず、科学の粋を結集して建造された万能戦艦マイティジャック号(通称 MJ 号)に乗り込み、世界秩序と平和を乱す悪の組織「Q」から世界平和を守る秘密組織「マイティジャック」のメンバーの活躍を描く人間ドラマです。
 主演に元日活の大物俳優、二谷英明さんを迎え、製作費も当時としては、破格、史上最高額と言われた1000万円強を投じた「国産初の1時間特撮ドラマ」でした。

 万能戦艦マイティジャック号は、「サンダーバード」を意識したメカニック描写で、マッハ2.8の速度で飛行し、海上、海中を自在に航行する巨大戦艦です。
 登場する各種メカは成田亨さんが担当。ハイセンスなデザインは今なお人気を誇ります。
 このデザインは、空母主体の機動部隊に巡洋艦が旗艦でついているという、当時の世界の海軍の動きに合わせて描かれています。この巡洋艦の形態に空母的性格も加え、自らも飛ぶというので、このようなデザインとされたようです。
 劇中では、暗躍する「Q」に対抗するため万能戦艦マイティジャック号が、世界各所へ出動していきます。その内部には小型戦闘機「ピブリダー」、偵察機「エキゾスカウト」、特殊潜航艇「ハイドロジェット V」ほか、各種メカニック兵器が搭載されており、これらを自在に駆使し、次々と繰り出される Q の戦闘メカ群と対戦します。

 「万能戦艦マイティジャック号」が展示されているのは、「空想機械学」のコーナーです。同コーナーには、特撮作品に登場する空想世界の機械やロボットだけではなく、実在する飛行機や国際宇宙ステーションなども展示しています。
 また、模型に関する書籍も配架していますので併せてお楽しみください。
 ミュージアムスタッフがご案内しました。

参考図書「成田亨の特撮美術」「円谷プロ検定公式テキスト」