(仮称)市民交流センターの参考にするため、全国の先進事例を視察しています。


今回は青森県八戸市にある八戸ポータルミュージアム(愛称「はっち」)での視察概要をご紹介します。(2015.8.6視察)



はっちは「新たな交流と創造の拠点として、賑わいの創出や観光と地域文化の振興を図ることで、八戸市全体を活性化する。」ことを目的として整備されました。

建物は「はっちコート」と名付けられた八角形の中庭スペースを中心に街の特徴でもある横丁のような路地や「会所場(かいしょば)」をイメージした広場が随所に設けられています。



内部には充実した観光展示が設置され、「市民作家」や「市民学芸員」の協力を得て、展示作品の入れ替えや維持を行っており、観光、文化資源の発信にとどまらない「八戸の誇り」を行政と市民が一体となって創り出している様子がうかがえました。

ソフト面では、地元食材を使った料理教室や展覧会といった施設内部で完結するものだけでなく、街の特徴でもある「横丁」でのダンスパフォーマンスやまちのお店と連携した若者向けファッションイベントなどまちなかに波及するような事業展開が目を引きます。




中心市街地の歩行者は整備前の平成22年と比較して平成25年3月では45%の増加、中心市街地への民間新規出展事業は50事業にのぼり、さらに大型空きビルの民間再開発事業が進行するなど、中心市街地活性化の起爆剤となっています。




活性化への取り組みはソフト事業にはとどまらず、内部にたくさんのチャレンジショップがあり、独立を目指すチャレンジャーの皆さんが日々切磋琢磨しています。当日のお昼はその中のひとつの「たべるスープのお店 きたむら食堂」さんでいただきました。



研修では風張知子館長自ら説明をいただき、議会での苦労や資材費高騰による設計見直しなど、多くの障害を乗り越える原動力となった「はっちに懸ける熱い想い」を語っていただきました。スケジュールの都合上十分な時間を取ることができず、少し悔しさが残りましたが、風張館長さんを含め、八戸の魅力がたくさん詰まったはっちと、ともに成長する街を垣間見ることができました。

独特の魅力を放つ横丁に後ろ髪を引かれつつ「絶対また来ます!」とお約束させていただきました。お忙しいところ視察を受け入れてくださった風張館長さんはじめスタッフの皆様、ありがとうございました。



リンク:八戸ポータルミュージアム「はっち」